公立はこだて未来大学・平野智紀研究室は、2025年度に新しく始動する研究室です。全コースの学生の卒業研究を受け入れる予定です。
(1) ワークショップ実践研究、(2) アートやミュージアム、地域アートプロジェクトに関する研究、(3) 学習環境デザインに関する研究、に関心をもつ学生のみなさんをお待ちしています。
(1) ワークショップ実践研究
ワークショップとは、普段とは異なる視点から発想する学びと創造の手法で、コミュニケーションやアイデア発想、地域課題解決のために活用されています。ワークショップは知識伝達型の授業とは異なり、参加者の主体性や創造性、意図せざる学習をも重視します。子ども・学生・社会人を対象にワークショップをデザインし、それを実践し、実践から得られたデータをもとに評価します。
参考書籍:
山内祐平・森玲奈・安斎勇樹(2021)ワークショップデザイン論・第2版
安斎勇樹・塩瀬隆之(2020)問いのデザイン:創造的対話のファシリテーション
(2) アートやミュージアム、地域アートプロジェクトに関する研究
アートとは人間特有の営みであり、アート作品は人にさまざまなことを感じさせ、考えさせてくれます。そしてミュージアム(美術館・博物館)や地域アートプロジェクトは、人とアートをつなぐ、ゆるやかな学習環境のひとつです。アートやミュージアム、地域アートプロジェクトにおいて展示やワークショップのデザインを行う実践研究や、そこで起きている学習について明らかにする調査研究を行います。
参考書籍:
福のり子・北野諒・平野智紀(2023)対話型鑑賞のこれまでとこれから
平野智紀(2023)鑑賞のファシリテーション
鈴木有紀(2019)教えない授業:美術館発・答えのない問いに挑む力の育て方
(3) 学習環境デザインに関する研究
教育・学習の理論をもとに、学習環境デザインに関する研究を行います。とくに学校外のインフォーマルな学習環境において、ICTを活用した新たなシステムや教材を開発して評価したり、質的・量的な調査を行ったりすることを通じて、イノベーティブな学習環境のデザイン原則について明らかにすることを試みます。
参考書籍:
美馬のゆり・山内祐平(2024)未来の学びをデザインする・新版
山内祐平(2020)学習環境のイノベーション