テストで「学習したことを使って書きましょう」と書かれる意味


しばらく前に以下の記事がバズっていた。フォローするわけではないが、僕としては教員の「学習したことを使って書きましょう」はある意味で正しいコメントだと思う。

小3理科「かげのむきがかわるのはなぜ?」・・・正解「太陽が動くから」→「地球が回るから」と答えた子供に×
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1907832.html

このテストは、授業で学習したことの評価をするものである。塾で子どもが地動説を学習していたとして、「“授業で”どんなことを学んだか」をたしかめるテストで天動説の視点から答えを書けないとしたら、授業で学習していないということになる。多くのテストは子どもの「資質・能力の評価」でしかなく「授業の評価」になっていない。この、「学習したことを使って書きましょう」という教員のコメントは、教育活動とその評価のズレに対して、テストを「授業の評価」に引き戻すコメントだと思う。「学習したことをどう使うか」というフレーズは文部科学省の学習指導要領改訂でよく使われているものでもある。

もちろん、みんなが天動説を学んでいるときに地動説まで進むことができる子はもちろんおり、教員が授業において発展的な学習をする機会を提供できていないという批判はまったくそのとおりである。ただ、本来テストは授業(教育活動)でやったことができているかどうかを評価すべきであり、その子の学習を評価すべきというのとはまた別の軸で、授業の評価としては「地球が動くから」を認めるのは微妙である。たとえば塾に通ってる子がたくさんいる学校で、地動説について多くの子どもが書けたとして、授業がうまくいっているわけではない(地動説について書けることは学校教育の成果ではない)、ということである。

まあ一方で、たとえば「学校で習っていない漢字は書くな」みたいのは先生のしばりきつすぎだろ、どんだけ子どもを自分の手のひらで動かしたいのか、と思わないことはないでもない。つまり、あれをバツにするというのは、「活動と評価のズレ」という視点では、教育活動のほうが子どもの実態を捉えていないということでもある。批判をされる方の気持ちもよくわかる。