[開催報告] まれ美「この街、ほんとにないの?架空の街の『空想地図』をみんなで鑑賞!」


先週9/23(日)三田の家にて、ひさしぶりのまれ美:まれびと美術館ナイトを開催した。まれ美は2010年からシェアハウス「まれびとハウス」で僕が始めたイベントラインで、今回から僕が理事を務める経営学習研究所アート・コミュニケーションラボとの共催となり、まれびとハウスを飛び出して街のいろんなところで「一夜限りの、美術館らしくない美術館」をオープンしているものである。

今回は「三田の家」にて「この街、ほんとにないの?架空の街の『空想地図』をみんなで鑑賞!」というテーマで、地理人研究所の今和泉隆行さん( @chi_ri_jin )による空想都市「中村市(なごむるし)」の地図をみんなで鑑賞するという企画であった。三田の家というまさにアットホームな空間で、手作り料理とともに、存在しない地図をみながらあーだこーだ語り合うという不思議な機会になった。

空想地図PDFはこちら(ふつうにPDFでみられるのがすごい)!

「大きな駅と古い街が離れているのは京都とか金沢とかと同じだね」「寺町、ほんとに寺ばっかり」「あー、この辺はもともと新幹線が通るはずで土地買収も進んでいたけど、結局新幹線は来なかったからそこが公園になってるんだ」「そう聞くと地図の中に哀愁を感じる」「ニュータウン、ジブリ映画を思い出すね」「『ぽんぽこ』ね」「いや『耳すま』のつもりで言ったんだけど」

空想地図をみていくうちに、参加されているみなさんがナビゲイターや地理人さん本人を差し置いて、だんだんと「中村市民」になっていくようすがとても興味深かった。ただの平面に描かれた線や色のついた四角形の集積体なのに、そこに参加者のみなさんの経験や知見が重なると、何倍もの積層がみえてくるようである。地図に描かれている街が「存在しない」から、地図への解釈はどこまで行っても「事実」にたどり着かず、「それをみている私たち」に帰ってくる。


最後のほう、議論しきれないポイントもあった。僕が今回、地理人さんの地図を紹介したかった理由のひとつは、空想地図が地理人さんの作家性を超えているという点がある。参加者の方から「空想地図と聞いて、夢の地図みたいのを思ってたらぜんぜん理想の地図じゃない」という意見も出てきたが、地理人さんはあくまで空想世界の「測量人」であり、この地図を描いていく過程は中村市と「出会っていく」過程であるという。そんな地理人さんは、アーティストなのかそうでないのか。そのあたりをもっと掘り下げることができたらさらに良かった。

今回も、たくさんの方にご協力いただきました。空想地図を提供していただいた地理人研究所の今和泉隆行さん、まれ美メンバーと一緒に手料理を作ってくださった三田の家メンバーの吉田真理子さん、まれ美ゼミメンバー、そしてご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!

作品提供:今和泉隆行さん
ナビゲイション:真木まどかさん
料理:猫田耳子さん・吉田真理子さん
おやつ:奥友絵里子さん
アドミニストレーション:吉川久美子さん
企画:平野智紀

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